世界の穀物生産の46%は、米国、インド、中国の3カ国から生産されています。
Worldwatch Institute - Vital Signs 2003 http://www.worldwatch.org/pubs/vs/2003/ より
この3カ国とも、乾燥地帯に地下水を引くという穀物の生産方法をとっています。
この地下水が枯渇する事態が、NHKスペシャル「ウォータークライシス」で取り上げられていました。
米国の穀倉地帯で利用さている地下水は、あと25年で枯渇すると計算されています。
しかし、近年にトウモロコシの生産が増加しており、それが地下水の枯渇に拍車をかけています。
トウモロコシの生産には、小麦の生産よりも3倍の水が必要だからです。
家畜の飼料に使われるトウモロコシは、小麦の3倍の値で売られます。地下水の利用は基本的にタダなので、生産者はより多くのトウモロコシを生産しようとし、それが地下水の枯渇を速めているのです。米国で生産されるトウモロコシの80%は、家畜の飼料に使われています。
http://www.earthsave.org/environment.htm より
米国の穀倉地帯の地下水の枯渇は、世界の食糧供給に大きな影響を及ぼします。
ちなみに、世界のトウモロコシの生産量は年間約60億トン。(人口一人当たり100kg!)そのうちの40億トンは家畜の飼料になっています。
http://www.kenyo.net/yumanite/kiki.htm より
また、世界のトウモロコシの生産量の40%は米国による生産。日本のトウモロコシ需要の9割は米国からの輸入。日本国内で消費されるトウモロコシの75%は家畜の飼料として使われる。
WikiPedia より
穀物生産による地下水の枯渇は世界中で起きています。なぜなら、地下水が何千年もかけて蓄積されるのに対して、人間が地下水を利用する速度が非常に速いからです。この状況は、石油の場合と同じです。
水も石油のように、限りある資源なんですね。
石油をめぐる紛争が注目されていますが、「水をめぐる紛争」も実際に起きており、拡大が懸念されています。
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- 2005/08/28(日) 04:26:01|
- 肉食と水資源
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